世界初のバラ染めナイロン ×PORTER
今回、NEXUSVII.が世界で初めてナイロン生地を天然のバラで染めることに成功しました。
そもそも植物の染色方法というのは媒染法というもので水に溶ける金属『水酸基』で草木の染料を固定していました。
水酸基は色が人間の眼に映るときに反射する為、色々な金属により色も変わって見えます。
これを用いて紀元前何千年も前から世界中のほとんどの布は染められてきたんですが、1800年代に化学染料が開発されて堅牢度が平均的に強くなったものの、草木の中では堅牢度が保てる染料というのはほとんどないままでした。
ちなみに昔の草木染めというのは40種類くらい知っていれば全ての色が出せると言われていて、基本的にはその中でも色素が多い決まった植物を使って染められていました。
今回のバラの染料というのはアントシアニン系の色素なんですが、バラの花は染めるために煮出すとベージュ系になってしまい、赤色を出そうとすると酸性にしないと出ないんです。
例えば梅干しもトマトやイチゴとかでもどこか酸っぱいと感じるものは、酸性で、視覚的にも赤に見えるという特性があるんです。
ただ困った事に酸性で染めて洗濯をしてphを中性にするとベージュ色になってしまう…
せっかくバラの染料がくっついているのにベージュになってしまったら、綺麗な赤のはずのバラで染めても意味がない...
ということでそれを補足する特殊な技術の特許先と協業して天然のバラでナイロンの染色に成功しました。
何をしたかと言うと、
通常、草木染めの染料を使って染めようとすると定着が早い事もあってムラになって染まるんです。
そこで糊のような役割を果たす金属類で草木をカチオン(陽イオン)とアニオン(陰イオン)としてまんべんなく綺麗に染まるように電気でくっつけました。
植物はマイナスでウールとかシルクはプラスなので、そういったものは誰が染めても染まるんです。
ただ、草木は堅牢が悪いので媒染剤をくっつけて何度も染めたりして...
ちなみに誤解のないようにお伝えすると、草木染めがダメなわけではないです。草木を駆使していた先人達の知恵は凄くて丁寧に染め上げられたものにはちゃんと今の技術に負けないくらいの力が備わっています。
今回のバラ染めのナイロン生地は化学染色よりは若干、堅牢度は低いんですが、検査機関で確認をして一般的な使用には問題なく耐えうる堅牢度を持ち合わせていて百貨店などでの取り扱いでもクレームが来る事はありませんし、もちろん生地の褪色もありません。
そして、『ベージュ』問題。
このバラ染めナイロンの色味は天然のバラの染料をphのコントロールだけでどれだけ強い赤の発色が出るかをビーカーを取りながら研究して出しています。
だいたい植物ってphが4.5くらいなんですが、それを保ちながら水はphが7だったり生地もセルロースがphが4.5とか5…
で、phを7にすると天然の赤なんかは色あせてしまうんです…
そこを調整しながら、試験を重ねていき綺麗な『赤味』を持つ独特のピンク色まで行き着きました。
ややこしいんですが、要するに人間の眼で見た『色』には実際には植物成分がくっついているんですがその植物本来の色味通りに見えないので、その見た目の色を植物本来の色味にどう近づけるかを細かく基礎データを取りながら研究して頂きました。
そして綺麗な発色を産むもととなる貴重な天然のバラの生花は全て千葉県九十九里海岸沿いにある関東近郊の有名施設へ納品していることでも有名な老舗バラ園『平山園』より御提供頂きました。
今後も同園内で10代からの友人である平山健太郎氏が活動している『taROSE(ティーエーローズ)』とのコラボレーションプロジェクトとして展開していく予定です。
平山園
千葉県山武郡横芝光町木戸8434
TEL: 0479-84-0395
上記のバラ染めのナイロン生地を吉田カバンへ投入し、下記の4アイテムの生産をお願いさせて頂きました。
①ROSE DYE HELMET BAG ¥34,000+tax
②ROSE DYE MINI HELMET BAG ¥28,000+tax
③ROSE DYE RAF HELMET BAG ¥19,000+tax
④ROSE DYE PERSONAL EFFECTS BAG ¥11,000+tax
今回のプロジェクトの何が凄いのかを端的に言うと、『ただナイロンをバラの天然染料で染めるだけでも凄い事なんですが、バラの赤味が視認出来て百貨店クオリティ以上の高い堅牢度まで備わっているという事が更に凄い』んです。
とにかく時間がかかったプロジェクトですので、是非、プロダクト実物を見て頂けますと幸いです。
LOOPWHEELER COLLABORATION
LOOPWHEELERの代表 鈴木さんをWONDERWALLの片山さんから御紹介頂いたのは確か2007年頃のOriginalFake®︎の青山のお店がオープンして間もない頃でした。
その当時、生地屋さんがヴィンテージが好きな自分への提案として『吊り編み機』を使用した裏毛の生地スワッチを数種類持って来てくれたんですが、その中にヴィンテージの様なとても雰囲気の良い物がありました。
それでももっと良く出来ないものかと悩もうとした瞬間に鈴木さんの顔が浮かび、すぐさま連絡したのを覚えています。
以来、鈴木さんを数えきれない程に…
面倒なコラボレーションに巻き込んでしまっているのですが、それでも毎回、気持ちの良い1つ返事でお願いを受けて下さる鈴木さん…
本当に優しいです…
いつも甘えてばかりですみません🙇♂️
そしてLOOPWHEELER 20周年おめでとうございます!
そのLOOPWHEELERさんとの数えきれないコラボレーションアイテムの中で最近LOOPWHEELERさんの定番アイテムをモディファイしたコンセプトのアイテムをリリースさせて頂いているのですが、今期はフルジップパーカのモディファイドモデルをリリースしました。
このモデルですが、LOOPWHEELERさんの名品番 LW-264のビッグサイズから大きな身幅を残しながら各所にアクションプリーツやタックなどを施し、NEXUSVII.オリジナルのアイコン的な大容量のポケットなどを追加しモディファイアレンジを加えたアイテムになります。
LW-264(MODIFED-B)FULL ZIP-UP SWEAT SHIRT
BLACK , HEATHER GRAY , NAVY
SIZE: S〜XL
32000円 + tax
http://shop-nexus7vn.com/?pid=141656179
NEXUSVII. 19SS『TOXIXX』series
毎回NEXUSVII.の軽アウターの中でもリリースの度に完売するムラ染めの『1st.』モデル。
今期からコンセプトを『TOXIC=毒』に設定し今後もNEXUSVII.らしく『TOXIXX(最上級の毒)』として長く展開していこうと思っています。
19SS『TOXIXX』series
『Dendrobatidae=ヤドクガエル』
BLACK×PINK
http://shop-nexus7vn.com/?pid=140668925
BLACK×PURPLE×YELLOW
http://shop-nexus7vn.com/?pid=140669000
BLACK×ORANGE×COBALT BLUE
http://shop-nexus7vn.com/?pid=140669677
NEXUSVII. "MADMAXX" w/ BerBerJin YUTAKA FUJIHARA
1/4 12時〜
V.E.L. 初売り商材の御紹介です。
今回はベルベルジンの山田社長より企画の御提案を頂き、藤原裕君のアイデアを具現化していきました。
ヴィンテージフリークの方達にも御納得頂ける仕上がりになっています。
NEXUSVII.のMADMAXXラインからのリリースとなる、40年代に使用されていたU.S ARMYのテント生地を使用して制作した1枚1枚表情の異なるスペシャルなジャケットです。
今回は原宿の老舗ヴィンテージ ショップBerBerJin(ベルベルジン)からの依頼で同店長デニムアドバイザー藤原裕氏監修のもとテントの年代と合わせた第二次世界大戦中の稀有なディテールを踏襲し、制作しております。
『小木"POGGY"基史が2018年買ったモノ』
NEXUSVII.がPORTERへ別注したバッグ2種を紹介して頂きました。
https://www.fashionsnap.com/article/2018buy-poggy/
ここ最近、敢えてヴィンテージのミリタリーバッグを元ネタにしてミルスペックをベースに吉田カバンへ別注をかけさせて頂いています。
国産の生地を使用し、吉田カバンクオリティの国内の優れた職人さんによる縫製、仕上がりと全ての面でオリジナルを超えていますので、元ネタのヴィンテージの出番はほぼない状況です。
つい最近では久々に表地がブラックのスペシャルバージョンのPERSONAL EFFECTS BAGもリリースしました。
こちらもかなり評判が良いです。
http://shop-nexus7vn.com/?pid=138356266
また来年の春にリリースするこのミリタリーバッグシリーズでは千葉のバラ園『平山園』が展開する『taROSE(ティーエーローズ)』とタッグを組み『世界初』となる天然のバラ染めのナイロン生地を使用しているので、そちらも是非、お楽しみに。
BEYONDEXX SPECIAL DENIM FABRIC
デニムに特化したブランド『BEYONDEXX』を立ち上げ、デニム用洗剤と同時期かそれよりも前からスタートしていた『BEYONDEXX』のスペシャルデニム生地の制作が一気に動き出しました!
しかもその仕上りが予想以上に凄いです‼️
これまで約3年以上掛けて、様々なプロトタイプでコツコツとテストしてきましたが、いよいよ正式なスペックナンバーを与えられそうな段階まで見えてきました。
デニム用洗剤同様に一切の妥協なく自信を持って世界に打ち出せるデニム生地になりますので、是非、楽しみにしていて下さい‼️
Hさんのおかげです…
本当に有難うございます。
レシピは一切、公開しませんが、少しだけ擦り見本の画像を…